INTERVIEW

演劇は、時と空間を演者と観客が共有し、相互に作用し合う点が魅力。
その時、その瞬間にいたから味わえる生の臨場感を、一人でも多くのお客様と共有したい。

コンテンツ事業部 ライヴ室

森澤 知也(Morisawa Tomoya)

幼少期から映画好きで、レンタル店で借りたかった映画が貸出中になっていると、店をはしごして見つけるまで探し続ける、妥協しない性格。東映の劇場映画「利休にたずねよ」に魅了されて茶道教室に通うなど、探求心と行動力を併せ持つ。
2005年入社。商品管理部(現・パッケージ事業部制作業務室)に配属され、パッケージ商品の製造管理業務を経て、2010年に関連事業部に異動。オンラインショップの運営業務や各種グッズの企画開発、2015年からODS(非映画デジタルコンテンツ)の関連業務や舞台公演の製作業務に携わる。2020年に部署名がコンテンツ事業部ライヴ室に変わり、現在は主に舞台公演の製作業務を担当している。

Q現在のお仕事について教えてください。

舞台の製作に携わっています。今は、当社も共同製作した劇団かもめんたる第10回及び第11回公演の二次利用や新作プロモーションのお手伝いをさせていただいています。プロモーションにおいて、かつて関連事業部(現・コンテンツ事業部ライヴ室)でODSに携わっていた頃の経験が役立っています。

ODSとは、映画館で上映する用途ではなく、別の用途で製作された映像を映画館のスクリーンにかけることです。当時、私は舞台製作とODSの両方を担当していたので、舞台の公演期間中に、主催者控室から興行会社に電話し、ODSのブッキング交渉を行うような日々でした。その時の経験から、今回、プロモーション案として、過去の名作舞台、劇団かもめんたる第9回公演「君とならどんな夕暮れも怖くない」(2020年7月下北沢駅前劇場にて上演/第65回岸田國士戯曲賞最終ノミネート作品)を映画館で上映することを思いつき、配給交渉しました。そして関係各所からご承諾いただき、2021年12月21日(火)に新宿バルト9で1日限りの舞台挨拶付き上映イベントを実施することが決まりました。現在、映画館で上映する映像の確認や進行台本の作成、票券業務、マスコミ向けリリース作成などの業務を劇団かもめんたるから請け負っています。

Q東映ビデオの特徴について教えてください。

初めて舞台に携わった時は、全くの素人で何にどう時間をかけたらいいかすら分からなかったため、結果的に長時間労働になってしまったことがあるのですが、その時、東映ビデオは労務管理対応がちゃんとした会社だと実感しました。

最初の担当作品「舞台 俺たち賞金稼ぎ団」(2015年12月公演)では、舞台監督が何をやるのか、演出助手が何をやるのか、各セクションの役割など根本的なことを理解できていませんでした。最初の顔合わせでスタッフと俳優が揃った時の段取りがわからず、見かねた俳優のマネージャーさんが椅子のレイアウトの仕方や挨拶の手順について教えてくださったことをよく覚えています。

一時的に長時間労働になったことがありましたが、長時間が翌月以降継続しないよう総務から指導いただきました。現在はテレワークが定着しており、全社を上げて働きやすい環境整備を進めています。健康診断も年間複数回あり、従業員を大事にしてくれる会社だなと日々実感しています。

Q東映ビデオの今後について教えてください。

一般的に、舞台公演は総キャパシティ(劇場の総座席数)の約7割前後チケットを販売するとリクープ(製作費用回収)できるよう予算を組むことが多いです。リクープライン以上販売した分のチケット収入及び各種二次利用(グッズ/配信/ビデオグラムなど)の利益を積み重ねることで収益確保するという従来のビジネスモデルがコロナ禍大きく揺らぎました。座席制限(総キャパシティの50%以下)をはじめ、予定していた公演が中止や延期を余儀なくされる事態も多く発生しており、当社も含め舞台業界全体が非常に大きな打撃を受けています。

経済産業省や文化庁が積極的に支援策(J-LODliveやARTS for the future!など)を打ち出してくださっています。当社も当該支援策に申請し採択いただいており、私自身も申請業務に関わっています。

依然として厳しい状況が続いていますが、決して舞台を愛するお客様が減ったわけではありません。舞台ならではの魅力は、時と空間を演者と観客が共有し、相互に作用し合う点だと思います。つまり、直接足を運び、その時その瞬間にいたからこそ共有できる生の臨場感を演者と共に創り、共に味わえるのが醍醐味だと思います。その魅力を知っているお客様は、必ず劇場に戻ってくると確信しています。

これまで外部から新企画についてお声をかけていただき、一緒にお仕事をする機会が多かったのですが、今の目標は、ウィズコロナ、アフターコロナを見据え、自ら積極的に舞台企画を開発し、社内外をいい意味で巻き込みながら製作することです。また、コロナの影響によりお客様の消費行動も変化しているように感じます。需要が増大してきている販路(オンライン注文)の活用をより意識した公演グッズの企画もどんどん考えていきたいと思っています。

2021年 11月 東映ビデオ株式会社 会議室にて

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